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国際交流(2023)

河北医科大学と4回目オンライン臨床実習を実施

2024年3月14日(木)、本学と河北医科大学は4回目のオンライン臨床実習を実施しました。この日、本学からは第5学年生8人、河北医科大学からは5年生6人が参加し、双方の大学病院の医療体制や実習内容について情報交換が行われました。
両校は2015年から学生間の相互派遣を行っており、昨年はコロナ禍の影響で一時中断した臨床実習が再開されました。2023年8月には、本学から第5学年の6名の学生が河北医科大学へ4年ぶりに第6回臨床実習プログラムが実施されました。中国での臨床実習を通じて、本学の学生たちは異文化理解や歯科医療の実態を深く知るとともに、専門性を向上させる貴重な機会となりました。
しかし、河北医科大学からの学生派遣が実現できなかったため、本学の歯科分野の魅力を伝えるべく、学生たちは二か国語で大学病院の紹介ビデオを制作し、今回のオンライン交流会を実施しました。

交流会では、宇田川信之歯学部長から昨年8月の学生派遣に対する感謝の言葉が述べられ、両大学の学生たちは中国での活動を笑顔で振り返りました。また、河北医科大学の李増寧書記からは、友好交流・人材育成への協力に対する感謝の意が示され、今後の交流の強化が確認されました。
その後、オンライン臨床実習が行われました。本学の臨床実習風景や設備に関する学生たちが作成したビデオが紹介され、学生たちは熱心に説明しました。河北医科大学からの臨床映像では新たな技術や活動が紹介され、本学の学生たちは興味津々でした。自由交流の時間では、学生同士が臨床実習と試験勉強に追われる日々の苦労を共有し、リフレッシュ方法についても話し合いました。
この貴重な交流を通じて、両校の友好関係が一層強化され、今後の交流がますます深まることが期待されます。

参加者は次のとおりです。
【松本歯科大学】
 教職員:宇田川信之(歯学部長)、中村浩彰(教務部長)、楊 静(准教授)、
     宮嶋秀明(学事室課長)
 学 生:三野 耀執、堀越 日菜子、藤田 蒼平、伊藤 公平、下地 唯仁、中山 陽平、
     簡 立言、白 清日、蔡 沛
【河北医科大学】
 教職員:李増寧(党委書記)、馬 哲(院長)、劉 慶(副院長)、
     李向軍(副院長)、劉 氷(教育処処長)、劉 暉(教育処副処長)、
     張艶芳(学年担任)
 学 生:候逸飛、羅雅嫻、高雪梅、梁欣怡、韓碧潭、尹璐璐

台湾、中国の中学生らが来学し学内を見学

診療室を見学する大里高級中学の生徒たち

 松本歯科大学の充実した教育環境を見学しようと、1、2月は海外から中高生の団体訪問が相次ぎ、1月31日(水)は、台湾の台中市立大里高級中学から、日本の高校1~3年生に当たる年代の生徒30人と引率教員ら6人が研修目的で来学した。
 30年記念棟で歓迎セレモニーを開いて、矢ヶ﨑怜央主事らが歓迎。大里高級中学の張 士峰学務主任は「生徒たちが将来を考える上で必ず役に立つと考え、訪問させていただいた」と話し、歓待に感謝した。
 セレモニーでは、生徒たちが合唱を披露したり、日本語や英語で自分たちの学校を紹介したりする時間もあった。

診療室を見学する大里高級中学の生徒たち

 2月2日(金)は、中国の上海市甘泉外国語中学校の14~16歳の生徒と教員約20人が、7泊8日の冬休み研修旅行の中で本学を訪れた。
 両日とも、台湾出身で本学卒業生の歯科保存学講座・郭 子揚診療助手が本学の特色をスライドを使って説明し、蘇 文恵、謝 宗霖両研修歯科医が学内を案内した。病院では、初診室の音琴淳一教授が診療内容について説明し、生徒の口腔内細菌を採取して顕微鏡で観察する実習などもした。生徒たちは熱心に見学し、「キャンパスが広くてきれい」「病院の設備が優れている」などと感想を話していた。
 海外から県内を訪れる中高生団体の受け入れの窓口の一つ、県観光機構によると、県内は台湾、中国を中心にシンガポール、ベトナム、アメリカなどの中高生に研修先として人気で、コロナ禍前は年間5000人が訪れていた。コロナ禍で受け入れは途絶えたが、今年に入って一気に増え、1月後半だけでも20グループが県内を訪れているという。同機構担当者は「歯科大さんのように語学に堪能な職員が大勢おられ、友好的に受け入れてくれる大学は全国的にも少ないので、皆さんにとても喜ばれている」と話していた。

台湾・高雄市の中学生が大学施設見学

 台湾の高雄市立陽明国民中学と楠梓国民中学の生徒らの訪問団が11月1日(水)、長野県への研修旅行の一環で本学を訪れた。本学の概要について説明を聞いた後、台湾出身の診療助手や研修歯科医の案内で大学病院を見学し、日本の歯科医師の仕事や医療に理解を深めた。
 訪問団は両中学の1~3年の生徒20人と教員、保護者ら34人。高雄市が、松本市と「健康・福祉・教育分野の交流に関する覚書」を結び官民でさまざまな交流をしていることから有志で訪問団を結成、10月30日(月)から5泊6日の日程で松本市を中心に県内各地を訪れている。本学は、県内唯一の歯科医師養成機関であることなどから訪問先となった。陽明国民中学の張 永芬校長は「貴重な学習の機会をご提供いただき感謝します。訪問で私たちの友情がさらに深まることを願います」と話していた。

本学の概要を熱心に聞く中学生

プラークの採取を体験する中学生

中国河北医科大学臨床実習プログラムが4年ぶりに実施される

8月10日(木)から8月15日(火)の日程で、中国河北医科大学口腔医院および口腔医院中華院区(分院)にて第5学年の成績優秀者を対象にした第6回中国河北省臨床実習プログラムが4年ぶり実施され、第5学年の三野耀執君、堀越日菜子さん、藤田蒼平君、簡立言君、蔡沛彤さん、白清日君の6人の学生が参加した。

 口腔外科の手術室では、歯科医師ロボットによる全自動インプラント手術を見学し、歯周病科ではペリオスコピーシステム、2波長レーザーを見学した。河北医科大学の学生6名との交流会では、毎日臨床実習と国家試験勉強に追われている日々の苦労を共有した。
2日目、河北医科大学口腔医院(中華院区)にて実習を行い、この中華院区は昨年開設され、40台のチェアーと最新CTなどの歯科医療機器を備えている。小児歯科には7つの個室があり、先生、スタッフが手際よくスピーディーかつ繊細に治療がおこなわれていた。また、歯科医療だけでなく、診療の予約、支払い、処方箋をはじめ、X線写真フイルムの自動印刷などのデジタル化には学ぶべき要素が数多くあった
3日目の日曜日、中国文化に触れる機会が得られた。河北博物院参観や正定の臨済寺拝観を通じて、中国文化が日本に与えた大きな影響を感じることができ、中国の歴史を肌で感じる貴重な機会であった。
4日目最後の日は、北京の街並みや夜景、歴史的建造物などを訪れ、中国の長い歴史や国民の生活等について学ぶことができた。

 学生を代表して三野君は、今回の河北医科大学臨床実習プログラムに参加できたことを心から誇りに思う」と述べ、全員を代表して、「ハナミズキ」を歌い、感謝の気持ちを込めた。これからも河北医科大学と松本歯科大学の友好関係が「百年続けますように」と願った。
最後に、わずか1週間の短期実習であったが、このように素晴らしい機会を提供頂いた関係者の皆さんに心から感謝申し上げる。この貴重な経験を胸に刻み、その成果を忘れずに、自分自身の成長の糧として大切にし、今後の歯科医療においてより一層の研鑽を積むこと願うばかりである。

参加者は次のとおりです。
【松本歯科大学】
教職員:宇田川信之(歯学部長)、楊静(准教授・通訳)
学 生:(第5学年)三野耀執、堀越日菜子、藤田蒼平、簡 立言、白清日、蔡沛

 上海開放大学附属高等中学朝陽義塾分校一行が来学

 本学と交流関係にある中国・上海開放大学附属高級中学朝陽義塾分校の学生有志の一行が7月24日(月)、本学を訪れた。第6学年の前田風華さんらの案内で大学や病院の施設を見学したり、口腔解剖学の中村浩彰教授の模擬授業を受けたりして、日本の大学の雰囲気や歯科大生の学びを体験した。
 一行は11歳から22歳までの学生26人と、引率教員ら5人で、日本の大学や文化に触れることを目的とする研修で7月20日(木)から28日(金)までの日程で各地を訪問している。同校の引率者を代表する李海涛先生は「松本歯科大学の環境は素晴らしい。空気がきれい」などと感想を話していた。

正面玄関前で記念撮影をする上海の学生たち

中村浩彰教授の模擬授業で組織を観察する上海の学生たち

姉妹校・河北医科大学代表団が来学

来学した代表団のみなさん

5月24日(水)中国の河北医科大学の代表団が、松本歯科大学を訪問し、両大学の友好関係の再構築を図るための交流が再開された。この訪問は、両大学の姉妹校締結後、35年以上にわたる友好関係を築くための重要な一歩となる。
代表団は倪鉄軍(ニイ ティエジュン)党委副書記を含むメンバー5名(李増寧リ ツンニィン口腔医院党委書記、張瑞麗チャン ルイリ看護学院院長、張奇チャン チ国際合作交流処処長、趙琛チオ ツン口腔医院修復科教授)で構成された。到着時、大学の正面玄関には中国と日本の国旗を掲揚し、玄関ホールには中国出身の留学生が制作した横断幕「熱烈歓迎河北医科大学」を掲げ、大学全体が歓迎ムードに包まれた。

河北医科大学から本学に贈られた生花スタンド

 代表団は到着直後、松本歯科大学の創立者である矢ヶ﨑康先生の銅像に対して、河北医科大学及び河北医科大学研修生一同からの感謝のメッセージを記した感謝のスタンド花を捧げた。記された「両校友好先駆者」と「徳厚流光、銘感不忘」というメッセージは、両大学の長い歴史と友好関係を象徴している。代表団は創立者の偉業と両大学の連携に敬意を表し、深い感謝の意を込めてスタンド花を手向けた。

名誉院長の称号を贈られ、笑顔を見せる矢ヶ﨑理事長

その後、理事長矢ヶ﨑雅先生をはじめとする大学の役員と本学の30周年記念棟で懇談を行った。懇談の前に、倪鉄軍党委副書記から理事長矢ヶ﨑雅先生には「河北医科大学口腔医院名誉院長」の称号が贈られ、これまでの功績が讃えられた。矢ヶ﨑理事長は謝辞を述べ、代表団の訪問を心待ちにしていたことを示し、大いに歓迎した。「両大学の友好関係が今後さらに発展していくことを願います」といった挨拶も行った。一方、河北医科大学の関係者も「松本歯科大学との対面交流再開は喜ばしいことであり、両大学が互いの強みを生かし合いながら、より高い学術水準と国際的な競争力を獲得するために協力していくことを期待しています」とコメントしていた。

病院インプラントセンターを視察する代表団

宇田川信之歯学部長の案内のもと、代表団は大学病院や体育館、実習館、総合歯科医学研究所などを視察した。特に歯科病院内の健康づくりセンター、インプラントセンター、及び小児歯科にある授乳室の設置に興味を持っていた。この視察は両大学の間で最新の設備や施設についての知識を共有し、さらなる協力の可能性を模索する貴重な機会となった。
夕方には本学図書会館の1階ホールで盛大な親睦会が開催された。約40名の本学役員や教員、学生、河北医科大学の卒業生、そして中国籍の留学生が参加した。この親睦会では、留学経験や臨床実習プログラムに関する交流が活発に行われ、深い友情が生まれた。
両大学は新型コロナウイルスパンデミックの制約を克服し、再び友好関係を深めるための努力を続けている。今後、両校の友好交流が一層促進されることを期待する。