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研究成果(2017)

第13回長野摂食嚥下リハビリテーション研究会を本学で開催

さまざまな職種から多くの参加があった研究会

12月9日(土)、第13回長野摂食嚥下リハビリテーション研究会が本学にて開催され、諏訪赤十字病院リハビリテーション科の巨島文子先生と国立精神・神経医療研究センター・摂食嚥下リサーチセンターの山本敏之先生をお迎えしてご講演いただいた。参加者は医師、歯科医師をはじめ、看護師、言語聴覚士、栄養士、理学療法士など摂食嚥下リハに関わるさまざまな職種の方々や学生もあわせ計122人で、摂食嚥下がいかに現在の医療現場でニーズがある分野であるかを物語っていた。

第85回松本歯科大学学会(例会)を開催

優秀発表賞を受賞した楊院生

11月16日(木)、第85回松本歯科大学学会(例会)を本館1階の学生ラウンジで開催した。今回は初の試みとして開催日を平日の夕方とし、一般演題のみをすべてポスター発表で行った。歯学部講座並びに大学院ユニットから、基礎研究、臨床研究および症例報告を合わせて20演題の発表がなされた。優秀発表賞には、大学院硬組織機能解析学ユニットの楊 孟雨先生が発表された「Osteogenic Factor Runx2 Marks a Subset of Leptin Receptor-Positive Cells that Sit Atop the Bone Marrow Stromal Cell Hierarchy」が選ばれ、高橋直之大学院歯学独立研究科長から表彰状と金一封が授与された。

第36回日本小児歯科学会中部地方大会を開催

特別講演を行った塩原教授(左)と正村大会長

10月22日(日)、第36回日本小児歯科学会中部地方会大会および総会が長野市のホクト文化ホールで開催された。本学会は小児歯科学講座の大須賀直人教授が大会長を務めた昨年に引き続き、同講座の正村正仁准教授が大会長を務め、準備委員長の松田厚子先生(明成歯科医院・本学1期生)を中心に開催準備および運営を担当した。本大会のテーマは「こどもたちの笑顔のために ―信州からの発信―」で、あいにくの悪天候にもかかわらず200人以上の参加者が会場を訪れ、そのなかには本学歯学部生や衛生学院生の顔も多く見られた。
特別講演においては、本学小児科の塩原正明教授が「小児白血病の診断、治療と今後の課題」と題した講演を行い、多くの参加者が小児歯科医にとって理解を深めるべきテーマであるその講演内容に、熱心に耳を傾けていた。

第45回日本歯科麻酔学会総会・学術集会を開催

開会の挨拶をする澁谷大会長

10月13日(金)から15日(日)にかけて、第45回日本歯科麻酔学会総会・学術集会がまつもと市民芸術館において開催された。本学歯科麻酔学講座・澁谷 徹教授が大会長を務め、「より安全で質の高い麻酔管理をめざして」をテーマに、特別講演、教育講演をはじめ、シンポジウム、市民公開講座など、多彩なプログラムが繰り広げられた。本学関係者が演者や座長を務めて大会を盛り上げ、3日間を通して986人が参加し、歯科麻酔学の発展のため活発な討論がなされた。

第59回歯科基礎医学会学術大会を本学キャンパスで開催

質問に答えるハーバード大学歯学部のBaron教授

第59回歯科基礎医学会学術大会は、本学口腔解剖学講座・中村浩彰教授が大会長を務め、口腔生化学講座・宇田川信之教授を準備委員長として、9月16日(金)から18日(月)にかけて、本学キャンパスに800名を超える参加者を迎え開催された。33年ぶりに本学主管となった本大会のテーマは「歯科基礎医学研究のグローバルな発展」。骨代謝研究の世界的牽引者であるRoland Baron教授(ハーバード大学歯学部)と免疫学の世界的権威である審良静男教授(大阪大学免疫学フロンティア研究センター)の特別講演(ロッテ基金)が本学講堂にて行われ、聴衆を感動させた。そのほか招待特別講演2題をはじめ、各種シンポジウム27企画、ランチョンセミナー7企画など、多彩なプログラムが3日間にわたり遂行された。また、350を超える一般口演・ポスターおよび学部学生ポスターなどが行われ、活発な討論が繰り広げられた。

病院内に細胞・再生医療センター開設

自動細胞培養装置の説明をする各務教授

松本歯科大学病院は、医科歯科連携診療部に「細胞・再生医療センター」を開設した。病院における細胞・再生医療研究を支援し、その普及を推進することが目的。株式会社カネカおよびダイダン株式会社の協力を得て、自動細胞培養装置を活用した小規模細胞調製施設を院内に設置し、「自己骨髄間質細胞を用いた歯槽骨の再生医療」に取り組む。
9月15日(金)、創立30年記念棟で行われた記者発表会には、宇田川信之センター長(口腔生化学講座教授)と口腔顎顔面外科学講座・各務秀明教授、株式会社カネカ再生・細胞医療研究所の市村昌紀担当課長、ダイダン株式会社再生医療事業部の佐々木洋二副事業部長が出席し、概要について説明した。

骨吸収の新たなメカニズムを解明

記者発表する小林教授(右)と上原講師

総合歯科医学研究所の小林泰浩教授および口腔生化学講座の上原俊介講師は、神戸大学との共同研究により、破骨細胞内のタンパク質「プロテインキナーゼN3(PKN3)」が、破骨細胞の骨吸収を促進する役割を持っていることを解明し、8月30日(水)に創立30年記念棟で記者発表した。
小林教授らは2012年に、サイトカインWnt5aがその受容体であるRor2に結合すると、細胞内のシグナルが活発になり、破骨細胞になる前の細胞が、破骨細胞になりやすくなることを米国科学雑誌『Nature Medicine』に発表した。その後、文部科学省の科学研究費補助金の支援を受け、さらに研究を進めた結果、研究成果が米国東部時間8月29日(日本時間8月30日)に米国科学雑誌『Science』の姉妹誌である『Science Signaling』誌に掲載された。

第23回SCRP日本代表選抜大会で歯学部学生が英語で研究発表

見学者に研究内容を説明する山口君

公益社団法人・日本歯科医師会主催、デンツプライシロナ株式会社後援によるスチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)2017日本代表選抜大会が8月18日(金)、東京の日本歯科医師会館で開催された。全国の歯科大学・歯学部のうち28校の学生が参加し、本学からは第4学年・山口久穂君が出場して「Influence of super-elastic screw pin on strength of dental implant ―Consideration by nonlinear finite element analysis(スクリューピンに超弾性合金を用いた場合のインプラント体の強度に及ぼす影響 ―非線形有限要素解析による検討)」をテーマに英語で研究発表した。

長谷川博雅歯学部長を大会長に日本歯科医学教育学会学術大会を開催

「アジアの歯科医学教育のグローバル化」をテーマに討論が行われたシンポジウムⅡ

第36回日本歯科医学教育学会総会・学術大会は、長谷川博雅歯学部長を大会長に、本学主管で7月28日(金)・29日(土)の両日、松本市中央公民館(Mウイング文化センター)において開催された。「歯科医学教育の国際標準化にむけて」を大会テーマに、本学教授らが特別講演やシンポジウム、一般口演の座長や講演者となり、運営スタッフには教員を中心に学生有志も参加。学会員約500人を迎え盛況な大会となった。
特別講演は、長谷川大会長とLee Jae-Il韓国歯医学教育評価院院長・ソウル大学歯医学大学院教授が座長を務め、同院認証評価委員会委員長・江陵原州大学歯学部のKim Kyung-Nyun教授が「Effects of the Korean Dental Education Evaluation」と題して、韓国における歯学教育の標準化と評価について講演した。シンポジウムⅡ「アジアの歯科医学教育のグローバル化」では、社会歯科学講座・富田美穂子教授を座長として、厚生労働省医政局歯科保健課長の田口円裕氏、ミャンマーMamdala歯科大学のKyu Kyu Swe Win教授、本学口腔生理学講座のMohammad Zakir Hossain助教、フリーランス顎顔面口腔外科医の岩田雅裕先生が、アジア各国の歯科医学教育の現状を説明し、活発な討議がなされた。
学生ポスター発表では、本学第3学年・渡邊遊理君が「1年次と2年次におけるプロフェッショナリズム関連カリキュラムから得たもの」、第2学年・後藤寛子さんらが「コミュニケーションを科学できたか?」と題して発表し、大会長から表彰を受けた。学生教育の一環として運営スタッフには本学第2~4学年の学生有志も参加し、講演進行や会場運営がスムーズに行われた。学生たちにとっても学会の内容や雰囲気を知るよい機会となった。

歯科放射線学講座・田口 明教授が日本骨代謝学会学術賞を受賞

学術賞を受賞した田口教授(中央)

7月27日(木)~29日(土)の3日間、ホテル日航福岡において開催された日本骨代謝学会学術集会で、歯科放射線学講座の田口 明教授が学術賞を受賞した。本学術賞は、骨代謝に関する優れた研究を行った研究者に授与されるものであり、基礎系、内科臨床系および外科・歯科臨床系から各1人、計3人が選出される。田口教授は「口腔顎顔面領域における骨粗鬆症の影響に関する研究での多大なる功績」として外科・歯科臨床系分野の学術賞を受賞した。本学からは2002年に宇田川信之教授(口腔生化学講座)が、2012年には小林泰浩教授(総合歯科医学研究所)が本学術賞を受賞している。

第84回松本歯科大学学会(総会)を開催

質疑に答える朝比奈診療助手

第84回松本歯科大学学会(総会)が7月8日(土)、講義館201教室において開催された。一般演題4演題のうち症例発表が3演題、研究発表が1演題で活発なディスカッションが行われた。最優秀発表賞は障がい者歯科学講座の朝比奈伯明診療助手による「障害者への行動調整法と保護者の思い」が選ばれ、高橋直之大学歯学独立研究科長から賞状が手渡された。また特別講演ではスポーツ歯学研究の第一人者の東京歯科大学口腔健康科学講座スポーツ歯学研究所の武田友孝先生をお招きし、「適切なマウスガードの必要性、効果およびその設計・制作法」と題して講演が行われた。

歯科矯正学講座・唐澤基央助教が「Bronze Prize」を受賞

受賞した唐澤助教(左)と祝福する歯科矯正学・山田一尋教授

第9回World Implant Orthodontic Conferenceが7月2日(日)から4日(火)にかけて神戸国際会議場において開催され、Rising Star Awards on TADsのセッションで歯科矯正学講座の唐澤基央助教がBronze Prizeを受賞した。唐澤助教は、歯科矯正用アンカースクリューを植立した患者のアンケート調査を行い、「松本歯科大学矯正歯科における歯科矯正用アンカースクリューの現状 / Current situation of orthodontic anchor screw at the Department of Orthodontics, Matsumoto dental university」のタイトルで発表した。

2017年度科研費配分で昨年比35%増・1億5千万円に迫る

文部科学省および日本学術振興会は「2017年度科学研究費助成事業(科研費)」の交付内定を発表した。本学は基礎研究(B)2件、基礎研究(C)8件、挑戦的研究2件、若手研究(B)3件および国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)2件が新規採択された。これにより、2017年度に配分される直接経費と間接経費の総額は1億4千万円を超え、昨年度と比較して35%の増加となった。

鷹股哲也診療教授が植物由来の新素材による「バイオマウスガード」を開発

バイオマウスガード(仮称)

病院総合口腔診療部門の鷹股哲也診療教授は、スポーツマウスガード材として応用可能な新素材を日立造船株式会社製造・販売と共同で開発し、6月17日(土)・18日(日)に札幌市で開催された第28回日本スポーツ歯科医学会総会・学術大会において、「バイオマテリアル(Bio-trans-polyisoprene)によるマウスガード材への応用に関する基礎的検討」と題して、新素材を用いたマウスガードの製作方法などを口演発表した。鷹股教授は「国内外において初めてと思われるマウスガード材で、今後は本材料の耐久性・カラーリング・装着感など、実用化に向けて検討を重ねたい」と話している。

2016年度学位論文公開

2016年度松本歯科大学大学院歯学独立研究科博士学位論文(8件)を松本歯科大学リポジトリにて公開した。

松田紗衣佳助教が一般社団法人日本小児歯科学会のデンツプライシロナ賞を受賞

受賞した松田助教(中央)と木本理事長(右)

小児歯科学講座の松田紗衣佳助教が一般社団法人日本小児歯科学会のデンツプライシロナ賞を受賞し、5月25日(木)・26日(金)に開催された第55回日本小児歯科学会で理事長の木本茂成教授より功績が称えられ楯と賞を授与された。松田助教は大学院修了時の筆頭英論文3編、共同著者の英論文5編、和論文が2編あり、IF(インパクトファクター)の合計が12.008と最優秀での受賞となった。

吉成伸夫教授が第102回アメリカ歯周病学会共催・日本歯周病学会日本臨床歯周病学会でポスター最優秀賞を受賞

受賞した吉成教授(右から2人目)

歯科保存学講座の吉成伸夫教授は、昨年2016年9月に米国サンディエゴにて開催された第102回アメリカ歯周病学会共催・日本歯周病学会日本臨床歯周病学会(The 102nd Annual Meeting of American Academy of Periodontology in Collaboration with the Japanese Society of Periodontology and the Japanese Academy of Clinical Periodontology)において、「Analysis of the relationship between periodontal disease and diabetes mellitus」のタイトルでポスター発表し、JSP/JACPポスターGeneral/Clinical Research部門(ストローマン・ジャパン賞) 最優秀賞を受賞し、2017年5月11日から13日に開催された第60回春季日本歯周病学会学術大会において授賞式が行われた。

歯学部選択科目「歯科医学研究」学生が研究成果を発表

研究発表をする中田智是君(第2学年)

2月21日(火)、講義館201教室において「歯科医学研究」A(第2学年)・B(第3学年)の発表会が開かれた。この科目は本年度初めて開講された選択科目で、未来の歯科医療を拓く歯科医師としてのリサーチマインドを身につけることを目的としており、後期水曜日の4時限に設定されている。学生たちは研究に取り組んできた成果を堂々と発表し、活発な討論が行われた。

歯学部学生が日本小児歯科学会学生優秀賞を受賞

宮原君(左)と小児歯科学・大須賀直人教授

公益社団法人・小児歯科学会では小児歯科学においてその学業、臨床成績が優秀で、小児歯科学へ高い意気込みを持った学部学生対象者に対し、「日本小児歯科学会学部学生優秀賞」を新設している。2016年度は第6学年の宮原良太君(第40期卒業生)を本学から申請し、学生優秀賞として承認され、2月1日付で表彰状と副賞が贈呈された。宮原君は「栄えある賞をいただき、指導してくださった諸先生方に感謝いたします。この受賞を糧とし、今後も歯科医師として精進してまいります」と感想を述べていた。