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研究成果(2016)

歯学部学生が松本歯科大学学会の最優秀発表賞を受賞

左から宮野さん、渡邉君、吉田さん、山口君

第83回松本歯科大学学会(例会)が12月3日(土)、講義館201教室において開催された。一般演題では、歯学部第3学年の吉田美加さん、渡邉剛樹君、山口久穂君、宮野宏子さんらの学生グループが、「内腸骨静脈が腸骨間静脈に注ぐ重複下大静脈の一例」と題して、第2学年次に行った解剖学実習での珍しい一例について研究発表し、栄えある最優秀発表賞を受賞した。吉田さんは「思いもかけず賞を賜り、本例を観察する機会を与えて下さった故人ならびにご遺族に感謝するとともに、ご遺体の保存・剖出準備に関して吉井次郎技術員に御礼申し上げます」と話し、渡邉君は「今回の研究は、歯科医師を目指す自分にとって貴重なテーマ。こうした機会を通して見識を広めていきたい」と感想を述べていた。

松田紗衣佳助手が外国誌のオファーで総説論文を執筆

左から川上教授、松田助手、小児歯科学・大須賀直人教授

小児歯科学講座助手で大学院(指導教員=総合歯科医学研究所・川上敏行教授)の松田紗衣佳院生(第4学年)の総説論文が、『International Journal of Dentistry and Oral Sciences(S9:001, 1-7, 2016)』に掲載された。本論文は、『International Journal of Medical Sciences』に掲載された松田院生の博士学位研究の論文を読んだIJDOS誌の編集者から、その内容を中心に据えた総説の執筆オファーがあり、「Overview of Cytological Dynamics of Periodontal Ligament Inflammatory Lesions」との題名で書き下ろしたもの。

倉澤郁文教授を大会長に日本補綴歯科学会東海支部総会・学術大会を開催

研究成果を発表する菅生助手(左)

2016年度公益社団法人日本補綴歯科学会東海支部総会ならびに学術大会が11月12日(土)・13日(日)の2日間、松本市のMウイング文化センターにて開催された。本学歯科補綴学講座の倉澤郁文教授が大会長を務め、長野・愛知・岐阜・静岡・新潟・富山の6県から130人余りの学会員が松本に集結した。
一般口演では、歯科補綴学講座の岡﨑耕典助手と菅生秀昭助手が日ごろの研究成果を発表し、熱い討論が交わされた2日間が閉幕した。

第35回日本小児歯科学会中部地方会大会を本学で開催

本館7階講堂で各種講演が催された

秋冷の10月30日(土)、第35回日本小児歯科学会中部地方会大会および総会は小児歯科学講座・大須賀直人教授が大会長を担当し、正村正仁准教授を準備委員長として、図書会館学生ホールと本館7階講堂で開催された。中部地方の各県から歯科医師や歯科衛生士など約200人が参加。特別講演や教育講演、展示発表などを通して、小児歯科の未来を考えた。
本学での開催は1994年の10月(22年前)以来の開催となり、今大会では会員のポスター発表18題、専門医の更新プレゼンテーションおよびランチョンセミナーも開催され、充実した商業展示もあり、会員にとって有意義な大会になった。

山本昭夫教授を大会長に日本歯科保存学会秋季学術大会を開催

開会の挨拶をする山本大会長

日本歯科保存学会2016年度秋季学術大会(第145回)は、歯科保存学講座・山本昭夫教授が大会長を務め、安西正明准教授を準備委員長として、本学主管で10月27日(木)・28日(金)の両日、松本市キッセイ文化ホールで開催された。「生涯使う歯の大切さ ―変わりゆく保存治療」をテーマに、特別講演、シンポジウムなどで、歯科医療発展への方策について活発な討論が展開された。
山本大会長は開会の挨拶に立ち、「高齢社会において、歯科医療は国民のニーズの変化に対応し、貢献していかなくてはなりません。今大会では予防、治療、管理そしてケアとあらゆる面から、歯の寿命を延ばしていくために必要なキーポイントを考えていきたい」と、大会のテーマについて説明した。
歯周治療領域のシンポジウムにおいては、本学歯科保存学講座の吉成伸夫教授がコーディネーターを務め、「生涯にわたる歯周病治療」をテーマに、世代ごとに歯周病治療の在り方を考え、さらに歯周病と生活習慣病との関わりについて活発な討議が行われた。

石原裕一教授が2016年度日本歯周病学会・学術賞を受賞

表彰を受ける石原教授(左)

10月7日(金)・8日(土)の両日、日本歯科大学新潟歯学部の主管により、第59回秋季日本歯周病学会学術大会が朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターにおいて開催された。7日の総会では表彰が行われ、歯科保存学講座の石原裕一教授が2016年度日本歯周病学会・学術賞を受賞した。同賞は、2001年より創設され、歯周病学において継続して優れた業績を上げた研究者の功績を讃えることを目的として学会より表彰されるもので、本年は柳田 学先生(大阪大学大学院歯学研究科口腔治療学教室)と石原教授が受賞した。

中道裕子講師が第2回Neo Vitamin D Workshopで優秀ポスター賞を受賞

中道講師(左)と徳島大学の松本俊夫教授

8月26日(金)・27日(土)の両日、第2回Neo Vitamin D Workshopが東京都高輪TKPガーデンシティ品川で開催された。ポスター発表26演題の抄録とショート口演の採点結果から、総合歯科医学研究所の中道裕子講師が優秀ポスター賞に選定された。中道講師の演題は、「骨芽細胞特異的VDR欠損および破骨細胞特異的VDR欠損マウスの表現型~VDR cKOマウスを用いたエルデカルシトール(ELD)の作用効果の解析」であり、骨粗鬆症治療薬である活性型ビタミンD製剤エルデカルシトールの骨量上昇効果の作用点を明らかにしたものである。本研究内容は、来年3月米国フロリダで開催されるVitamin D Workshopで発表予定であり、エルゼビア社が5年おきに発行する「Vitamin D」第4版においても執筆依頼されている。

岡田芳幸准教授の研究論文が米国心臓協会の国際ガイドライン作成に寄与

論文が掲載された雑誌を持つ岡田准教授

アメリカ心臓協会(The American Heart Association:AHA)は、このたび動脈硬化に対する血管評価方法の一般化に向けた新ガイドラインを発表した。作成にあたっては数年にわたり、何百万もの関連論文のなかからエビデンスレベルが高いものを基準に厳格なレビューと承認審査を経て報告されたが、その作成の元となった300あまりの厳選された論文のなかに、障がい者歯科学講座の岡田芳幸准教授が筆頭著者として医学雑誌『Hypertension(2012年59巻1号 p.98-104)』に発表した原著論文「Relationship between sympathetic baroreflex sensitivity and arterial stiffness in elderly men and women.」が含まれている。

第22回SCRP日本代表選抜大会で歯学部学生が研究発表

研究発表した高濱君

スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)2016年度日本代表選抜大会が8月19日(金)、東京の日本歯科医師会館で開催された。全国29大学の学生が参加し、本学からは第4学年・髙濱暁君が「Localization of RELM-/FIZZ2 is Associated with Tooth Root Development(RELM-/FIZZ2の歯根形成過程における局在)」というタイトルで、セメント質形成が歯根象牙質表面に集積するRELM-/FIZZ2と密接な関連があるという研究成果を英語で発表した。

吉成伸夫教授を大会長に日本レーザー歯学会総会・学術大会を開催

開会式で挨拶する吉成大会長

第28回日本レーザー歯学会総会・学術大会は7月16日(土)、本学歯科保存学講座の吉成伸夫教授を大会長に、愛知県名古屋市のウインクあいちで開催された。「超高齢社会におけるレーザー歯学」をテーマに、各種講演、講習会などを通じて、高齢者に対するレーザー治療の有用性について知見を深める盛況な大会となった。
同学会は、レーザー歯学の進歩発展を図り良質な医療を提供することを目的に発足し、認定医・専門医制度を充実させてレーザー治療の普及と会員の技量向上をめざしている。今回の総会・学術大会は、第15回国際レーザー歯学会WFLD2016との併催で行われ、会員約200人が参加し、活発な討論が行われた。特別講演では、本学障害者歯科学講座の小笠原 正教授が「有病高齢者への安全な歯科治療、リスクマネジメントとクライシスマネジメント」と題して講演した。

第82回松本歯科大学学会(総会)を開催

研究発表を行う日置君

7月9日(土)、第82回松本歯科大学学会(総会)が開催された。一般演題では歯学部第6学年の日置崇史君らが「咀嚼回数を意識すると食べ物の選択は変わるか?」と題して研究成果を発表した。特別講演では徳島大学大学院医歯薬学研究部小児歯科学分野の岩本 勉教授による「硬組織形成細胞の分化と細胞外環境」と題する講演がなされた。なお、本学会初の優秀発表賞は、口腔細菌学講座の塩屋幸樹助教による「Porphyromonas gingivalisの硫化水素産生酵素の同定およびマウス生体反応の解析」に授与された。

第15回松本ボーンフォーラム開催

動物実験結果を発表する吉成教授

第15回松本ボーンフォーラムが、5月27日(金)、信州大学医学部で開催された。この研究会は、松本歯科大学、信州大学成人病診療研究所(安曇野市)の3医療機関からの世話人により運営・開催されている。今回は、研究者や医療従事者、学生など100人以上が参加した。
特別講演においては、帝京大学医学部第3内科学・井上大輔教授が「COPDに合併する骨粗鬆症の病態と発症メカニズム」と題して、島根大学医学部第1内科学・金沢一平講師は「糖尿病における骨代謝異常の重要性とメカニズム」について、最新の研究成果が発表された。さらに、兵庫医科大学歯科口腔外科学・岸本裕充教授が「骨吸収抑制薬に関連した顎骨壊死に対するオーラルマネジメント」というタイトルで、骨粗鬆症患者に対して抜歯などの口腔外科手術を行う際の指針が示された。
一般講演では、本学歯科保存学講座・吉成伸夫教授が「血清アミロイドAは動脈硬化症を進展させる」とした動物実験結果を発表され、活発な討論が行われた。

上原俊介講師が歯科基礎医学会若手研究者助成コンペで最高得点

研究発表する上原講師

歯科基礎医学会の若手研究者助成コンペティションが、5月14日(土)に日本歯科大学生命歯学部九段ホールにて開催された。応募総数9件から書類選考を行った結果、4件の申請研究課題が選ばれた。本学からは口腔生化学講座の上原俊介講師が「破骨細胞の骨吸収におけるPkn3の役割の解明」というタイトルでコンペティションに参加し、当日参加した歯科基礎医学会代議員の採点により最高得点を得ることができ、研究費の助成が決定した。

2016年度科研費配分で21件新規採択、4年連続1億円を突破

文部科学省および日本学術振興会は、「2016(平成28)年度科学研究費補助金(科研費)」の交付内定を発表した。今回の交付内定では、基盤研究(A)、基盤研究(B)など総計21件が新規に採択された。また、全国総採択率が28%であるのに対して本学は45%という結果であった。これにより2016年度に配分される直接経費と間接経費の総額は1億1000万円を超える額となった。なお、昨年度(2015年)の統計によると、本学への科研費交付額は、歯学研究機関別(大学別)で11位(私立大学ではトップ)にランクされている。

永澤 栄教授が第67回日本歯科理工学会・学会賞を受賞

学会賞を受賞した永澤教授

4月16日(土)と17日(日)の両日、福岡歯科大学の主管により第67回日本歯科理工学会が九州大学医学部百年講堂において開催された。16日の総会席上では各種表彰が行われ、歯科理工学講座の永澤 栄教授が2015年度日本歯科理工学会・学会賞を受賞した。永澤教授は中部地方会長、英文誌編集委員、データベース委員長などを歴任し、全学会員において唯一人、学会発表賞を5回受賞したことなどの研究活動や学会への貢献が認められたもの。

第26回SKIPセミナーで溝口利英講師が招待講演

溝口講師(左)と松尾教授

2月10日(水)、第26回SKIP(Stem cell Knowledge and Information Portal)セミナーが慶應義塾大学・総合医科学研究センターの松尾光一教授を世話人として同大医学部で開催され、総合歯科医学研究所の溝口利英講師が「細胞系譜解析による生体内における骨髄間葉系幹細胞の同定と機能解明」という演題で招待講演を行った。SKIPセミナーは、幹細胞研究の情報を広く集約し、情報交換及び共同研究の促進を図ることを目的に、厚生労働省ヒト幹細胞情報化推進事業として慶應義塾大学が運営するもの。その活動の一環としてセミナーを定期的に開催し、幹細胞研究の動向を提供している。

本学と東京大学を中心に日本骨免疫ウインターセミナーを開催

ポスター発表を行った楊院生

1月28日(木)から3日間にわたり、ホテルマロウド軽井沢において第1回日本骨免疫ウインターセミナーが開催された。本セミナーは、かねてより本学と東京大学を中心として冬の長野県で開催されてきた「Osteoclast Biology Meeting」を発展させたもの。本学からは大学院第1学年の楊 孟雨院生が「PTHアナボリック作用に対する骨髄間葉系幹細胞の寄与」という演題で初めてのポスター発表を行った。その他、高橋直之教授、宇田川信之教授など9人がそれぞれ発表を行った。