教員コラム 「何事も疑わしきは慎重に精査を」

06.2.13 硬組織疾患制御再建学講座 教授 伊藤 充雄

 近年、コレステロールに関することで誰しもが信じていたことが、実は何の効果もないことや悪影響があることが話題になった。そのひとつは、イソフラボンが悪玉のコレステロールを処理してくれて健康に良い影響を与えるとされていたが、何の効果もないことがアメリカで報告された。もうひとつは、マーガリンの摂取はバターよりもコレステロールの蓄積が少ないことが一般に信じられていたが、この件も逆でマーガリンを摂取していると心筋梗塞を生じやすくなることが動物実験で明らかにされ、ヨーロッパ、アメリカでは使用に制限をしている。日本では規制されていない。何故ですか?

 一方、サプリメントは多くの材料が何の根拠もなくテレビ等の番組で取り上げられることによって一人歩きしている。われわれは甲殻類(かにやえび)由来のグルコサミンを過剰摂取すると肝臓が脂肪肝になることを明らかとした。この件については注意を促すことと規制すべきであると考えられる。また、食に関して、マグロの水銀含有量が問題になり、妊婦が摂取をする量については注意することがやっと明らかにされた。数年前、金目ダイが最も水銀の含有量が多いことを政府は発表したがマグロのデーターは闇に葬られていた。何故ですか?

 食以外に、アスベストの件においても生体に対する為害作用がかなり以前から知られていたのに規制されなかった。その結果、現在の悲惨な状況となった。
何故ですか?

付録
アスベストリボンに代わる、現在使用している鋳造用緩衝材は松本歯科大学から世界に向けて発信したものです。