総合歯科医学研究所の吉田貴光講師(歯科理工学講座)は、一台でさまざまな用途に使用できる「多目的歯科技工装置」を有限会社ハッケン(長野県茅野市)と共同開発し、7月12日(木)に本学実習館113実習室で記者発表を行った。本装置は超音波を応用し、さまざまな先端チップを取り付けることによって、技工操作が容易になり、安全性と環境保全性にも優れている。
従来、ワックスアップの技工操作では、ガスバーナーの炎を用いて器具を加熱し、その熱でワックスの溶解盛り足しを行っていたが、本装置は超音波を用いるため、ワックスを過熱させずに溶かすことが可能。なめらかにさらっと溶け、チップ上に容易にワックスを保持できる。また、石膏の削除や石膏模型の分割も簡単に行える。吉田講師は「これまで技工操作は熟練を要したが、本装置は操作が簡単で一台でさまざまな用途に使用できる。火を使わないため安全性も向上し、環境にもやさしい。チップを換えれば歯科技工用だけではなく、他ジャンルでの研磨や噴霧にも応用できる」と話している。
なお、この装置は2004年に本学が特許権を取得した出願した「超音波加工装置」に関する技術を用いている。今後は、発振機の形状やチップの差込み方法などをさらに検討し、微調整を加えて製品化する。販売は歯科医療材料製造販売大手の山本貴金属地金株式会社(本社・大阪市)が担当、2008年1月の発売を目指し、価格は約7万円を予定している。

