教育概要

「細菌学」、「口腔細菌学」、「細菌学・口腔細菌学実習」を講座教員が分担して担当している。また、藤村節夫特任教授も実習教育に携わっていただいている。
細菌学は、感染症を起こす原因微生物について、その特徴を学ぶ学問である。また、宿主の感染防御機構となる免疫系の一部も学んでもらう。実習では病原細菌を取り扱うので、きちんと感染予防をしてから行ってもらう。
口腔の二大感染症である齲蝕と歯周病の予防と治療は、歯科医師にとって重要な任務となるため、細菌学、口腔細菌学およびその実習で習得した知識・技術を大いに活用してもらいたいと願っている。
また、4年生のCBT対策となる総合講義、5年生における臨床講義、6年生の国家試験対策となる総合講義の一部も担当している。

研究概要

研究はスタッフ個人の考えを尊重して進められている。講座としては、歯周病に関連する偏性嫌気性菌を中心に研究している。

研究テーマになることの多いPorphyromonas gingivalisのコロニーとグラム染色像

齲蝕と歯周病は、デンタルプラーク内に存在する細菌によって引き起こされる。デンタルプラークは、バイオフィルムの一種として有名である。講座ではバイオフィルムも研究テーマとして取り扱っている。

デンタルプラーク(バイオフィルム)中に見られるコーンコブの電子顕微鏡像

研究室はP2レベルの組み換え実験施設に指定されており、嫌気培養装置、安全キャビネット、オートクレーブなどのほかに、タンパク質精製、分子生物学的実験、免疫血清学的実験に用いる機材が設置されている。

左上:安全キャビネット、右上:嫌気培養装置、左下:ポリメラーゼ連鎖反応用遺伝子増幅装置、右下:ELISA用プレートリーダー

沿革

1972年開学と同時に中村 武を主任教授として開講された。中村教授は偏性嫌気性細菌の培養に取り組まれ、歯周病病巣から、Prevotella heparinolyticaという新種の細菌を発見された。
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC266526/)

中村教授が2001年3月で定年退職された後、2001年4月からは藤村節夫教授が口腔細菌学講座を導いてこられた。藤村教授は、歯周病関連細菌であるPorphyromonas gingivalisのプロテアーゼや鉄獲得機構の解明に多大な業績を残し関連諸学会に貢献をされた。
2014年4月からは吉田明弘教授が九州歯科大学より着任。現在に至る。

2021年4月に微生物学講座に改称した。

スタッフ紹介

教 授:吉田 明弘
講 師:三好 智博

その他

学生諸君の質問・相談のための来訪を歓迎します。気軽に本館5階医局にお越しください。

関連リンク